2022年の保険適用拡大により、標準的な不妊治療は保険で受けられるようになりました。 しかし、標準治療だけではなかなか結果が出ない難しいケースがあることも事実です。
「先進医療」とは、厚生労働省が認めた、保険診療と併用して実施することができる高度な医療技術のことです。 これらは、将来的な保険導入を目指して有効性を検証している段階の技術であり、標準治療(保険診療)のように全ての方に対して確立されたエビデンスがあるわけではありません。
しかし、特定の課題(反復着床不全や受精障害など)を抱える患者様にとっては、治療の突破口となる可能性を秘めています。 ORINAS ART CLINICでは、医学的な根拠に基づき、患者様の状況に合わせて「あと一歩」を後押しする先進医療オプションを各種取り揃えています。
※先進医療にかかる費用は全額自己負担となりますが、ベースとなる診察や基本治療(採卵・移植など)は保険が適用されます。
受精卵(胚)をより良く育て、着床しやすい環境を作るための技術です。
受精卵を培養器(インキュベーター)から取り出すことなく、内蔵カメラで24時間連続観察する技術です。
胚盤胞を移植する数日前に、その胚を育てた培養液(胚培養上清液)を子宮内に注入する方法です。
移植の前周期に、器具を使って子宮内膜にわざと軽い傷をつける方法です。
顕微授精(ICSI)において、より良い精子を選び出すための技術です。
通常の顕微授精(約400倍)では見えない微細な構造を、約6,000倍以上の超高倍率顕微鏡を用いて観察し、精子を選別する技術です。
特に、精子の頭部にある「空砲(液胞)」の有無などを詳細に確認します。頭部に空砲が多い精子はDNA損傷のリスクが高いとされており、これを避けて形態良好な精子を選ぶことで、受精率や胚盤胞到達率の向上が期待できます。
成熟した精子だけがヒアルロン酸にくっつくという性質を利用して、DNA損傷の少ない成熟精子を選別する方法です。
遠心分離機を使わず、特殊な膜を泳ぎ抜けた精子だけを回収する方法です。遠心分離による物理的ダメージや酸化ストレスを回避し、DNA損傷の少ない精子を集めます。
「なぜか着床しない」「流産してしまう」原因を、子宮内環境や免疫の観点から詳しく調べる検査です。
子宮内膜には、受精卵を受け入れるのに最適な期間「着床の窓(インプランテーション・ウィンドウ)」があります。 通常は黄体ホルモン投与から約120時間後と言われていますが、人によってはこの窓が開く時期が「早い」あるいは「遅い」場合があります。 窓が閉じている時にいくら良好な胚を移植しても、着床することはできません。
子宮内は無菌ではなく、様々な細菌が存在していることが分かってきました。この細菌のバランス(フローラ)が、着床や妊娠継続に大きく関わっています。
不育症や着床不全の新たなリスク因子として注目されている「ネオセルフ抗体(抗β2GPIネオセルフ抗体)」を測定する血液検査です。 従来の抗リン脂質抗体検査では、異物(リン脂質)に対する抗体を調べていましたが、この検査では「自分のタンパク質が変性したもの(ネオセルフ)」に対する抗体を調べます。
先進医療にかかる技術料は全額自己負担(自費診療)となりますが、それ以外の診察や処方などは保険が適用されます。
東京都にお住まいの方は、保険診療と併用して実施した先進医療にかかる費用の一部について、助成金を受け取ることができます。
なお、申請には期限があります。詳しくは「助成金ページ」、または東京都福祉局のHPをご確認ください。
民間の医療保険(生命保険など)に加入されている場合、「先進医療特約」の対象となり、給付金が受け取れるケースがあります。 ご加入の保険内容をご確認の上、必要な書類等があれば受付までお申し出ください。