ビタミン・ミネラル検査

卵子の質と着床を支える、「栄養」という土台作り。

「バランスの良い食事」を心がけていても、特定の栄養素が不足している現代女性は非常に多いです。

特に、ビタミンD、亜鉛、鉄分(フェリチン)などの栄養素は、卵子の質や着床環境にダイレクトに影響することが近年の研究で明らかになっています。

「原因不明の不妊」の背景に、実はこれら栄養素の不足が隠れていることもあります。

ご自身の栄養状態を数値で確認し、不足している場合はサプリメント等で補うことで、妊娠しやすい体作り(プレコンセプションケア)をサポートします。

なぜ、妊活に栄養検査が必要なのか?

私たちの体は、食べたものから作られています。卵子や精子も例外ではありません。

細胞分裂やエネルギー産生に必要な「材料(栄養)」が不足していると、どれだけ高度な不妊治療を行っても、その効果を最大限に発揮することが難しくなります。

不足している栄養素を特定し、ピンポイントで補充することは、比較的手軽で、かつ全身の健康にもつながる有効な治療と言えます。

当院でチェックする主な栄養素

当院では、特に妊孕性(妊娠する力)に影響の大きい以下の項目を重点的に検査します。

栄養素 妊活への影響・役割 基準値の目安
ビタミンD 【卵子の質・着床環境】
近年、最も注目されている栄養素です。卵胞の発育を助け、子宮内膜の環境を整えて着床をサポートします。ビタミンD濃度が低いと、体外受精の妊娠率が低下するという報告や、流産率に関与するというデータもあります。
日光浴で生成されますが、美白対策などで現代女性の約8割が不足していると言われます。
30 ng/mL以上推奨
亜鉛 【細胞分裂・受精】
新しい細胞を作る(細胞分裂)ために不可欠なミネラルです。不足すると卵子の質の低下や、着床障害に関係する可能性があります。また、男性にとっても精子形成に必須の栄養素です。
80 μg/dL以上推奨
フェリチン
(貯蔵鉄)
【粘膜の健康・エネルギー】
「隠れ貧血」を見つける指標です。ヘモグロビン(血中の鉄)が正常でも、体内の貯蔵庫(フェリチン)が空っぽの女性が多くいます。鉄不足は、卵細胞のエネルギー不足や、子宮内膜の代謝低下につながります。
30 ng/mL以上推奨
銅・亜鉛バランス 【着床障害のリスク】
銅が高すぎて亜鉛が低い状態(銅亜鉛不均衡)は、着床率の低下や流産のリスクに関係しているという説があります。
比率を評価

※検査項目は、患者様の状態に合わせて医師が提案します(自費診療)。

検査の流れと対策

Step 項目 内容
Step 1 採血 他のホルモン検査などと一緒に採血で行います。食事の制限はありません。
Step 2 結果説明 約1週間後に結果が出ます。医師より、どの栄養素がどれくらい不足しているかを具体的な数値でご説明します。
Step 3 補充(サプリメント) 食事だけで改善するのが難しいレベルの不足がある場合は、吸収率の良い医療用サプリメントなどをご案内します。
※数ヶ月後に再検査を行い、数値が改善しているかを確認します。
上條 慎太郎
ORINAS ART CLINIC 理事長・院長

サプリメントも、立派な「治療」のひとつです。

「たかがサプリメント」と思われるかもしれませんが、栄養療法は不妊治療のベースアップとして非常に重要です。

例えば、ビタミンDの血中濃度を適正値にするだけで、体外受精の成績が良くなったというデータは世界中で報告されています。また、原因不明の着床不全で悩まれていた方が、亜鉛や鉄を補充することで結果が出ることもあります。

何より、栄養状態を整えることは、妊娠した後のお母さんの体や、お腹の赤ちゃんの成長にとってもプラスになります。

ご自身の体の「栄養状態」を、一度客観的な数値で見てみませんか? 足りないピースを埋めることで、体はきっと応えてくれます。

ORINAS ART CLINIC 理事長・院長

上條 慎太郎