「卵管造影検査は痛いと聞いて怖い」「気絶するほど痛いって本当?」
インターネット上の体験談を見て、受診をためらわれている方は非常に多いです。
確かに、卵管が詰まっている状態で無理に造影剤を流し込めば痛みが生じます。
しかし、子宮卵管造影検査(HSG)は、精子と卵子が出会うための「卵管」が通っているか、着床するための「子宮」に奇形や癒着がないかを調べる、自然妊娠を目指す上で絶対に欠かせない検査です。
ORINAS ART CLINICでは、最新の知見と技術を用い、「痛みを感じさせないための具体的な工夫」を徹底しています。
この検査を受けることで、その後約半年間は妊娠率が飛躍的に高まる「ゴールデン期間」も期待できます。
一般的に、卵管造影検査で痛みを感じる主な原因は以下の3つです。
つまり、「ゆっくり、圧力をコントロールしながら、無理せず行う」ことができれば、痛みは最小限に抑えられるのです。
当院では、医師と放射線技師が連携し、以下の対策を行っています。
金属製の硬い器具ではなく、柔らかいシリコン製のバルーンカテーテルを使用します。子宮の入り口を傷つけることなく、優しく固定するため、挿入時の違和感もほとんどありません。
レントゲンの透視モニターで、造影剤が広がっていく様子をリアルタイムに確認しながら、非常にゆっくりと注入します。
「ここが少し狭いので、ゆっくり通しますね」など、患者様の反応を見ながら圧力を微調整するため、いきなり激痛が走ることはありません。
痛みに敏感な方や、強い不安がある方には、検査前に鎮痛剤(座薬や内服薬)を使用していただくことも可能です。遠慮なくご相談ください。
この検査には、診断だけでなく「治療的効果」があることが医学的に証明されており、検査後約半年間は「ゴールデン期間」と呼ばれ、自然妊娠の確率が大きく上昇します。
2017年、世界最高峰の医学誌『New England Journal of Medicine』に掲載された大規模な臨床研究(H2Oil試験※)により、「油性造影剤」を用いたHSGを受けたグループは、水溶性造影剤のグループに比べて、その後の妊娠率・出産率が有意に高いことが証明されました。
※出典:Dreyer K et al. "Oil-Based or Water-Based Contrast for Hysterosalpingography in Infertile Women". N Engl J Med. 2017.
造影剤が卵管内を通過することで、軽度の癒着や粘液の栓(つまり)が押し流され、卵管の通りが良くなる「フラッシング効果」があると考えられています。また、油性の成分が腹膜のマクロファージ(精子を攻撃する免疫細胞)の活動を抑制し、受精を助けるという説もあります。
不妊原因の約30%は、この検査で発見される「卵管因子」や「子宮因子」です。
ヨードアレルギーの方や、甲状腺疾患(バセドウ病等)をお持ちの方は、通常の造影検査(HSG)が受けられない場合があります。
当院では、X線やヨード造影剤を使わない「子宮鏡下卵管通水検査」を代替検査として実施可能です。
この検査は、月経終了直後〜排卵前(月経開始から7〜10日目頃)の限られた期間に行う必要があります。
不妊原因の精査として行う場合、保険適用となります。
Q. 検査後、痛みや出血はありますか?
A. 検査直後は生理痛のような重い感じが残ることがありますが、通常は数時間で治まります。少量の出血が1〜2日あることがありますが、心配ありません。抗生物質(感染予防)を処方しますので、指示通り服用してください。
Q. 甲状腺の病気があるのですが、検査を受けられますか?
A. 造影検査で使用する造影剤には「ヨード」が含まれており、これが甲状腺機能に影響を与える可能性があります。特にバセドウ病や橋本病などで治療中の方は、一時的に甲状腺ホルモン値が変動するリスクがあるため、必ず事前に主治医(内科・甲状腺科)にご相談ください。 状況に応じて、ヨードを使わない「子宮鏡下卵管通水検査」をご案内します。
Q. 造影剤のアレルギーが心配です。
A. 過去に造影剤で気分が悪くなったことがある方や、喘息をお持ちの方は事前にお申し出ください。代替検査(子宮鏡下卵管通水検査)を検討します。