AMH検査(抗ミュラー管ホルモン検査)

「卵子の在庫」を知り、あなたに最適な治療戦略を立てる。

「AMH(抗ミュラー管ホルモン)」という言葉を聞いたことはありますか?最近では妊活を開始すると真っ先に耳にするホルモンかもしれませんね。

これは、卵巣の中で発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンで、その値を知ることで「卵巣内にこれから育つ予定の卵子がどれくらい残っているか(卵巣予備能)」の目安を知ることができます。

AMH検査は、不妊治療の方針(特にステップアップの時期や排卵誘発剤の種類や量)を決める上で非常に重要な検査です。

ORINAS ART CLINICでは、この数値を「良い・悪い」だけで判断するのではなく、あなたの体質に合わせた最適な採卵計画を立てるための「羅針盤」として活用します。

AMH検査でわかること・わからないこと

AMHについては、インターネット上で様々な情報が飛び交っており、不安に思われる方も少なくありません。まずは正しい知識を持つことが大切です。

✅ わかること:卵子の「数」の目安

AMH値が高いほど、これから育つ卵子の在庫が多く残っている可能性が高く、低いほど在庫が少なくなっていると考えられます。

この数値は、体外受精などの際に「卵巣刺激(注射など)をした時に、卵子がいくつくらい採れそうか」を予測するのに役立ちます。

また多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)といって、卵巣の中に育とうとしている卵子が多すぎて排卵障害になってしまうことがありますが、そのような場合にはAMHは異常に高くなります。

逆に早期卵巣不全(POI)といって、年齢が若いうちに卵巣の機能が低下してしまうこともあり、そのような場合にはAMHが非常に低くなります。

❌ わからないこと:卵子の「質」や「妊娠率」

AMHが低い = 妊娠できない、ではありません。

AMHはあくまで「数」の目安であり、「卵子の質(受精して育つ力)」とは関係がありません。

AMHが低くても、質の良い卵子が1つ排卵されれば自然妊娠も可能ですし、体外受精で妊娠・出産されている方もたくさんいらっしゃいます。

このような方におすすめです

  • これから妊活や不妊治療を始めるすべての方
  • 35歳以上の方、また月経周期が短くなってきた方
  • 過去に卵巣の手術(チョコレート嚢胞など)を受けたことがある方
  • ご自身のキャリアプランと妊娠のタイミングを考えたい方

検査の流れ

AMH検査は、月経周期に関わらずいつでも受けていただけます。

Step 項目 内容
Step 1 ご予約・採血 アプリまたはWebからご予約ください。食事制限はなく、月経中でも検査可能です。
※他のホルモン検査と同時に行うことも可能です。
Step 2 検査結果 検査結果が出るまで約1週間かかります。
後日、医師より結果をご説明し、数値に基づいた今後のプラン(すぐに治療を始めるべきか、まだ余裕があるかなど)をご相談します。

費用について

AMH検査は、不妊治療の開始時(治療方針の決定時)など、要件を満たす場合は保険適用となります。

※ブライダルチェックとして行う場合や、スクリーニング目的の場合は自費診療となることがあります。

検査費用:「料金ページ」をご確認ください。

上條 慎太郎
ORINAS ART CLINIC 理事長・院長

AMHは分かりやすく難しい

よくAMHのことを「卵巣年齢」と表現されることがありますが、これは少し誤解を招く表現です。

「実年齢が30歳でも、AMHが低いから卵巣年齢は40歳」と言われると、もう妊娠できないのではないかとショックを受けてしまいますよね。

ですが、安心してください。AMHが低くても、卵子の質はあなたの「実年齢」相当です。30歳であれば30歳の若さを持った卵子が排卵されます。

私たちがAMHを測定する本当の目的は、「あなたに合った治療の選択」「あなたに合った卵巣刺激の方法」を見極めることです。在庫が少ないなら少ない方に適した方法を、多いなら多い方に適した方法を選ぶ。それぞれの卵巣機能に合わせた最適な治療で妊娠への道は拓けます。

数値を恐れず、まずはご自身の「体質」を知ることから始めましょう。

ORINAS ART CLINIC 理事長・院長

上條 慎太郎