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最終更新日:
2026-01-13

TOKYOプレコンゼミとは、東京都が実施する性や妊娠・出産に関する正しい知識を専門家から学べる講座です。

講座を受講し、所定の条件を満たした場合には、妊娠・出産に向けたヘルスチェック検査で、最大3万円の助成を受けることができます。

この記事では、TOKYOプレコンゼミの内容や申し込みの流れ、助成金制度について解説します。

プレコン(プレコンセプションケア)とは

プレコンとはプレコンセプションケアの略で、将来の妊娠を考えながら、女性やカップルが自分たちの健康について「知り、考え、行動する」ための取り組みです。

妊娠や生殖に関する正しい知識を学ぶこと、検査を受けて自分の体の状態を知ること、そして必要に応じて生活習慣を見直すことなど、すべてがプレコンセプションケアに含まれます。

TOKYOプレコンゼミに参加すること自体も、プレコンセプションケアの大切な第一歩です。

TOKYOプレコンゼミとは

TOKYOプレコンゼミとは、将来の妊娠や出産を見据え、性や妊娠に関する正しい知識を医師などの専門家から学べる、東京都が実施する講座です。

都内在住の18〜39歳の方を対象として、妊娠の仕組みや年齢との関係、生活習慣が妊娠する力(妊孕性)に与える影響などを、体系的に学べる点が特徴です。

さらに、講座を受講し所定の条件を満たした場合には、妊娠・出産に向けたヘルスチェック検査に対して、男女ともに最大3万円の助成を受けることができます。知識を学ぶだけでなく、実際の検査や医師からの助言につなげられる制度として位置づけられています。

こうした背景から、TOKYOプレコンゼミでは、若い世代がプレコンセプションケアに関心を持ち、その重要性を理解できるよう、主に次の3つを目的としています。

  • 妊娠に関する体系的な知識を学ぶ  
  • 検査や相談の必要性を正しく理解する  
  • 助成制度を活用して、具体的な検査や相談につなげる  

なお、参加にあたりパートナーの有無は問われません。

TOKYOプレコンゼミの開催時期や回数は年度ごとに異なります。過去の年度では、月に1回程度のペースで開催された実績がありますが、最新の開催日程や募集状況については、東京都福祉局が公開する公式ホームページを確認してください。

TOKYOプレコンゼミの対象者

TOKYOプレコンゼミは、東京都内に住民登録のある18歳以上39歳以下の方が対象となります。

妊娠や出産をすぐに予定している必要はなく、「将来いつか子どもを持ちたいと考えている」「自分の体について早めに知っておきたい」といった段階の方も参加できます。

また、参加にあたってパートナーの有無は問われません。未婚・既婚を問わず、個人での参加はもちろん、パートナーと一緒に受講することも可能です。

講座自体は無料で受講することができます。 が、受講後に検査費用の助成を利用する場合には、年齢や居住地、受検時期など、別途定められた要件を満たす必要があります。

TOKYOプレコンゼミの具体的な講座内容

TOKYOプレコンゼミは、約2時間・2部構成の講座で、会場参加のほかオンライン(Zoom)でも受講できます。単に知識を得るだけでなく、具体的な検査の受け方や助成制度、検査結果を今後の健康管理や妊娠にどう活かすかまで理解できる構成です。

第1部:未来の家族を考えたとき、知っておきたいこと

第1部では、将来の妊娠・出産に向けて知っておきたい体の基礎知識を、医師などの専門家から学びます。

生活習慣や年齢と妊娠しやすさの関係、妊娠に向けて知っておきたい検査などがテーマです。

<第1部の主な内容>

  • 生活習慣(食事・運動・睡眠など)
  • 妊娠に向けて知っておきたい検査(AMH検査、経腟超音波検査、精液検査など)
  • 妊娠成立に関する知識(妊娠の仕組みや年齢との関係)

AMH検査や精液検査といった具体的な検査内容を通して、「自分の体を知ることが将来の妊娠につながる」という視点を学びます。​​

精液検査や男性不妊について詳しくは下記の記事をご覧ください。

第2部:妊娠・出産前のヘルスチェック支援

第2部では、TOKYOプレコンゼミ受講後に利用できる検査費用の助成制度について、概要や利用の流れを学びます。

<第2部の主な内容>

  • 妊娠・出産に向けた検査についての案内
  • 検査結果に基づく医師からの説明や相談の流れ
  • 風しん抗体検査・予防接種についての説明

なお、風しん抗体検査は本助成の対象外ですが、妊娠前の健康管理として重要な検査です。妊娠中に風しんに感染すると胎児に影響を及ぼす可能性があります(先天性風しん症候群)。風しん抗体検査は別途無料で受けられる制度があり、講座内で説明を受けられます。

TOKYOプレコンゼミの助成金について

TOKYOプレコンゼミでは、受講後に将来の妊娠・出産に向けたヘルスチェック検査を受けた場合に、費用の一部を助成する制度が設けられています。

助成の対象となるのは、都が指定する検査項目に加え、それに付随する初診料・再診料、検査結果を踏まえた助言・相談にかかる費用です。

助成金の要件と助成額

助成金を受けるためには、以下の5つの条件を満たす必要があります。

<助成制度を受けるための要件(令和7年度)>

  1. 「TOKYOプレコンゼミ」の受講を完了し、検査のことを正しく理解すること
  2. 受講完了後、プレコンセプションケアの一環として、当該年度内(令和8年3月31日まで)に、登録医療機関において、対象の検査及び検査結果を踏まえた助言・相談を受けること
  3. 都が実施するアンケートに回答すること
  4. 講座受講日から申請日までの間、対象者が継続して東京都の区域内に住民登録していること
  5. 検査にかかる初診の日における対象者の年齢が18歳以上40歳未満であること

※上記は、令和7年度における助成制度の要件です。

引用:プレコンセプションケア丨東京都福祉局

TOKYOプレコンゼミの受講対象は39歳以下ですが、助成の対象となる検査時の年齢要件は40歳未満(39歳まで)です。受講時39歳の方が、翌年度に40歳の誕生日を迎える前に検査を受ける場合でも、助成の対象となります。

特に注意しておきたいのが、TOKYOプレコンゼミを受講するタイミングです。受講完了後、助成の対象となる検査や相談は同一年度内に完了する必要があるため、受講後は早めに検査のスケジュールを立てましょう。

<助成額・助成対象>

助成の上限額 女性・男性ともに上限3万円
助成の対象 対象となる検査にかかる費用
初診料・再診料
助言・相談料

実際の助成額は、受けた検査内容や費用に応じて決まり、必ずしも上限額が支給されるわけではありません。また、助成の上限額を超えた分は自己負担となるので注意してください。

助成金の対象となる検査項目

助成対象となる検査は、全員が受ける「必須検査」と、必要に応じて選択する「選択検査」にわかれています。

<助成金の対象となる検査項目>

男性 女性
必須検査 尿検査(たんぱく、糖)
血液検査(Fe、TP、コレステロール、糖、腎機能)
麻しん抗体検査
選択できる検査 B型肝炎検査
C型肝炎検査
感染症検査(梅毒、淋病、クラミジア、HIV)
精液一般検査
(精子の数や動き、形を調べる検査)
精液精密検査(DFI検査)
(精子DNA損傷を調べる検査)
※精液一般検査とあわせて
実施したもののみ対象
男性ホルモン検査
テストステロン
LH
FSH
プロラクチン
精巣超音波検査
AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査
甲状腺ホルモン検査
経腟超音波検査
子宮サイズ
卵巣サイズ
腫瘍有無
嚢胞の多い・少ない
女性ホルモン検査
エストロゲン
プロゲステロン
LH
FSH
プロラクチン

引用:プレコンセプションケア丨東京都福祉局

必須検査には麻しん抗体検査が含まれています。

妊娠中に麻しん(はしか)に感染すると、流産や早産のリスクが高まるほか、母体が重症化しやすくなります。また、妊娠中は麻しんワクチンを接種できないため、妊娠する前から免疫の有無を確認し、必要に応じて予防接種を受けておくことが大切です。

なお、すべての検査を受ける必要はありません。助成対象となる検査の中から、医師の判断に基づいて必要な項目を受検します。

AMH検査など女性のホルモン検査について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

TOKYOプレコンゼミの申込みから助成金申請までの流れ

TOKYOプレコンゼミの受講から助成金を受け取るまでには、いくつかの手順と期限があります。TOKYOプレコンゼミの申し込みから助成金申請までの流れを紹介します。

1)TOKYOプレコンゼミに申し込む

TOKYOプレコンゼミ公式サイトにアクセスし、「申し込みはこちら」から手続きします。

※定員や開催回によっては早期に締め切られることがあります。

2)ゼミの開催前日までにメールが届く

ゼミ開催の前日までに受講決定もしくは対象外の連絡が届きます。東京都からの案内メールを受信できるよう、事前に設定しておきましょう。

3)TOKYOプレコンゼミを受講する

2時間の講座のうち、第1部は1時間45分、第2部は15分です(2025年12月現在)。途中退出した場合、助成金の対象外となるため注意してください。

4)「登録医療機関リスト」から医療機関を選択し、検査予約する

講座受講後、東京都が指定する登録医療機関で検査を受けます。登録医療機関リストは東京都福祉局ホームページで確認できます。

「登録医療機関リスト」シートの医療機関名をクリックし詳細を確認してください。

5)検査を受け、医師から助言を受ける

実際に検査を受けます。検査項目は医師と相談しながら決めましょう。

検査後は、結果を踏まえて医師から助言を受けます。疑問や不安があれば医師に相談し、今後の健康管理や妊娠計画に役立てましょう。

※検査と医師からの助言・相談は年度内に完了する必要があります。

6)アンケートに回答する

検査受検後、公式サイト内のアンケートフォームからアンケートに回答します。アンケート回答後、助成金申請フォームから申請を行います。アンケートへの回答だけでは助成金は支給されません。必ず助成金申請フォームから申請を完了してください。

7)助成金の申請をおこなう

助成金申請も、公式サイト内の助成金申請フォームからおこないます。申請が承認されると、助成金が支給されます。

助成金申請でよくある注意点のまとめ

  • 講座を最後まで受講しないと助成対象にならない  
  • 検査と医師からの助言は年度内に完了する必要がある  
  • アンケート回答だけでは助成金は支給されない  
  • 申請期限を過ぎると、条件を満たしていても助成は受けられない  

院長からのメッセージ

TOKYOプレコンゼミは、プレコンセプションケアの第一歩として非常に有意義な機会です。

プレコンセプションケアとは、将来の妊娠に向けて、自分たちの健康について「知り、考え、行動する」取り組みです。妊娠に関する正しい知識を学ぶこと、検査で自分の体の状態を知ること、そして必要に応じて生活習慣を見直すこと、すべてがプレコンセプションケアに含まれます。

TOKYOプレコンゼミでは、妊娠に関する正しい知識を学べるだけでなく、最大3万円の助成を受けながら検査を受けられます。AMH検査やホルモン検査、精液検査などを通じて、現在の状態を客観的に把握できます。

検査結果に基づいて、生活習慣の改善や必要な治療について一緒に考えましょう。将来の妊娠に向けた準備を、今から始めてみませんか。

参考文献

令和7年度 TOKYOプレコンゼミ丨東京都福祉局
プレコンセプションケア丨東京都福祉局

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